2013年12月23日

Santa Claus is comin' to town(1970年)

もうすぐクリスマス、ということで、ずいぶん前から街が浮かれている。輝くイルミネーション、夜の街のライトアップ。ショウウインドウを飾るクリスマスカラー、あちこちにおかれたツリー。そして流れてくるクリスマスソング。

有線のクリスマスソングは毎年定番を繰り返している。日本語なら山下達朗だけど、やっぱり圧倒的に英語の歌が多い。All I want for Christmas is you、Happy Christmas、Last Chiristmas、Wanderful Christmastime、、、、。定番の曲もだいたいは誰のカバーかは決まっている。 毎年繰り返される喧騒を、今年もボーっときいていたら、突然ひときわひきつけられる歌声が耳にとびこんだ。

SantaClaus is Comin' to Town。子供の声にも聞こえるし、子供っぽい若い女性の声にも聞こえる。伸びと張りのある歌声、豊かな声量、聴いていて気持ちのよい、楽しい曲。伸びのある歌声を強調するためなのか、SantaClaus is Comin' to Townという歌詞に載せるさびの部分はあたまのSaを思いっきり伸ばしてフラットに歌う独特のアレンジ。SantaClaus is Comin' to Townといえば、子供の時からこれだった。他の曲と同じように、毎年聞いてきたのだけれど、今年、はじめて、あ!っと思った。この声は間違いない。こんな声で歌える子供は、世界中探したってそうそういるわけがない。

調べたら、やっぱりそうだった。Jackson5は、1970年、モータウンに所属当時にクリスマスソングばかりのアルバムをだしている。その2曲目が SantaClaus is Comin' to Town。当時12歳のマイケル・ジャクソンのソロ。ああ、こんな昔から、私は毎年マイケル・ジャクソンを聞き続けていたのだと、初めて気づいた。今まで気づかなかった。何をいまさらといわれても。

1970年といえば最後までマイケル・ジャクソンがライブで欠かさず歌い続けていた I want you back、I'll be thereなどの大ヒット曲を生んだ年。すでにスターとして忙しい毎日をおくっていたのだろうなと思う。このアルバムは、jackson5がクリスマスソングばかり集めてリリースした4枚目のアルバム。うちマイケル・ジャクソンが歌うSantaClaus is Comin' to Townはシングルリリースもされている。

この頃からやっぱり天才。はずんだ楽しい雰囲気を見事に歌い上げている。

Santa Claus is comin' to town, Santa Claus is comin' to town
サンタが町にやってくる!サンタが町にやってくる!

You'd better watch out, You'd better not cry
見てごらん!泣き止んで!
You'd better not pout, I'm telling you why
しかめっ面は終わりにしなよ!どうしてなのか教えてあげる!

Santa Claus is comin' to town, Santa Claus is comin' to town
Santa Claus is comin' to town

He's making a list, And checking it twice
子供の名前を並べてさ、それをきちんとチェックして
Gonna find out who's naughty and nice
誰が良い子かいたずらか、サンタはちゃんと調べてる

Santa Claus is comin' to town, Santa Claus is comin' to town
Santa Claus is comin' to town

He sees you when you're sleeping, He knows when you're awake
寝ているときも、おきてるときも、サンタはちゃんと見ているよ
He knows if you've been bad or good, So be good for goodness sake
いい子にしてたか悪い子だったか、サンタはちゃんとしってるよ、
だからお願い、いい子にしてて!


be good for goodness sakeはクリスマスに子供にかける言葉の定番。for goodness sakeはfor god sakeと意味は同じ。泣き止まない子供に、「ねえ、そんなことしてると、サンタさん、来なくなっちゃうよ〜!だから、もういい加減いい子にしてちょうだい」って言い聞かせる感じ。ちょっとママが苛立ちも入ってる。

Oh, you'd better watch out, You'd better not cry
Better not pout, I'm telling you why

Oh! Santa Claus is comin' to town, Santa Claus is comin' to town
Santa Claus is comin' to town

Santa Claus is comin' to town, Santa Claus is comin' to town
Santa Claus is comin' to town

Little tin horns, And little toy drums
スズの小笛に、おもちゃの太鼓
Rooty-toot-toot, And rump-a-tum-tum
プープープー、タンタカタン
Curly-haired dolls, That tootle and coo
巻き毛の人形たち、吹き鳴らし、打ち鳴らし
Elephants, boats and kiddie cars too
ぞうさん、おふねに、子供の車も

Oh! Santa Claus is comin' to town, Santa Claus is comin' to town
Santa Claus is comin' to town

One more time now..
さあ!もう一回

Santa Claus is comin' to town, Santa Claus is comin' to town
Santa Claus is comin' to town


楽しい曲、きっと、歌った本人も楽しんで欲しいと思っているとは思うのだけれど、彼の境遇を知ってしまうと、とても悲しい。マイケル・ジャクソン自身は、クリスマスを知らない。母の信仰は、クリスマスを祝うことを禁じており、彼自身はサンタをわくわくして待ったことも、プレゼントをもらったこともたぶんない。一家でそろって過ごす暖かいクリスマスを彼はきっと知らない。お正月より、クリスマス休暇を家族の時間として大切にし、一年の最大のプレゼント商戦にしのぎを削る町の喧騒の中で、味わったこともないクリスマスを、誰かの幸せな時間のために歌う。それってあまりにせつな過ぎる。子供のマイケルはどんな思いで歌っていただろう?それでも微塵のすきもなく楽しいクリスマスを歌い上げている。クリスマスはきっと、彼の永遠に失われた子供時代の象徴だったんだろうと思う。

この歌はまだいい。I saw mama kissin' Santa clauseはもっと切ない。そんなこと、絶対彼の現実にありえないシチュエーションを台詞つきで歌うのだ。台詞はやはり、わざとらしさを隠せないと思う。

マイケル・ジャクソンがクリスマスを祝ったのはそれからずっと後。ジャクソン5を飛び出し、ソロとしてスーパースターの地位を確立し、広大なネバーランドに住み、、、。そんな頃。エリザベス・テーラーがサプライズで企画してくれたんだと言われてるそうだ。けど、そのときの映像が残っていてyoutubeに流れているというから、テレビの企画だったのかもしれない。

クリスマスは、本当は宗教行事なのだろうけど、実際には家族の絆を確かめ合う象徴的な意味があるのだとしたら、、、、無宗教でクリスマスを馬鹿騒ぎするこの国は、案外間違っていないのかもしれない。

今年も町に彼の澄んだ声が流れる。
posted by LightWing at 00:48| Comment(0) | TrackBack(0) | Jackson5 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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