2014年07月16日

Xscape(不明)

最新の「彼のものではない彼の名前を冠したアルバム」Xscape。そのタイトルカバー曲。

中身はXscape!というフレーズを聞いただけでだいたい想像できてしまう。実際そのとおり。JAM、SCREAM、HIStory、They don't care about us、shoutの流れの中にある曲。作り自体はJAMに近いが、あれほどの前向きさはなく、心境はSCREAMに近いが、あれほどの追い詰められてもいない。

曲の言葉の中に、何か昇華仕切れていないものを感じる。実際それが発表しなかった理由じゃないかと思ってる。

未発表の音源の中から、彼が繰り返し歌ったものを選りすぐり、彼の声のパートを抜きだし、アレンジを変えて録音した曲を並べた。このアルバムは、そういうもの。マイケル・ジャクソンへのオマージュではあっても、マイケル・ジャクソンのアルバムではありえないと思う。彼の破片をかき集めてつくった、コラージュ、だ。それも、時にはその破片には、修復と称した色が施されているようなもの。

作品として優れているかどうかが、問題なのではなく、それを「マイケル・ジャクソン」ということ自体に違和感がある。そういいきることができる人たちが、マイケル・ジャクソンをリスペクトしている、ということにわりきれないものを感じてしまう。あくまで題材として使っただけ。そこの限界を謙虚に前面に出したほうが、個人的にはよほど気持ちよく受け取れたと思う。

メイキングビデオの中で、アレンジを担当したうちの一人は言う。「プリンス風だぜ」。そういわれて、喜ぶんだろうか。プリンスも。マイケルも。彼らはまったく同い年の強烈な個性をもったライバル同士。自分の死後、自分の曲に、そのライバルの作風を真似たアレンジを施されて、うれしいものなんだろうか。よくわからない。

彼は天才。音楽も、映像も、ダンスも、言葉も、深く理解して極限まで磨くことができるような人はそういない。音楽を知る人なら音楽に、ダンスを知る人ならダンスに、ボイスパフォーマンスを知る人ならボイスパフォーマンスに。単独分野でも奥深く驚嘆するのに、それがあいまってひとつの作品を為す。そういう意味では彼の作品を完璧に理解できるのは、彼しか実はいないのかもしれない。

すべてが彼の才能と感性に貫かれ、完璧に達してこそ、彼の曲、といえるもの、彼の名前を冠する作品であると思う。そして単独の曲のみならず、セットリストにくみ上げたときに、またひとつの大きな作品ができあがる。それがアーティストとしてアルバム作り。そういう意味では、このアルバムはやはり、「マイケル・ジャクソンの」といってはならないものなのではないかと、そう思う。

アレンジした人々が音楽のプロフェッショナルであることはわかっている。それでもあえて言うなら、彼らはたかだか、「音楽」の部分でのみのプロフェッショナル。詩に託した世界観に、完全な共感、理解はできないはずだ。これはやっぱり彼のアルバムじゃない。彼の遺品をつなぎ合わせて、彼のファンである音楽人が、自分の作品として作ったものだ。そして、アレンジは変えられても、声は変えられないから詩ももう変えられない。その変えられない詩の部分に、なにか未完成なものを感じる。

好きな人は好きなのだろうから、それも別にとめないけれど。

Xscape!
Xscape!
Xscape!


ほんとならつづりはescape。Xscape、になってることに、別に意味ないと思う。exsodusだってXsodusと書いたりする。発音にあわせてXを当てるのは、普通によくやること。X'masとか。ThanksをTHXとかthanxとか。

Everywhere I turn, no matter where I look
僕が向こうが、どこを見ようが同じこと。
The systems in control, it's all ran by the book
コントロールされたシステム、すべてはシナリオ通り。
I've got to get away so I can free my mind,
脱け出すんだ、僕の心が解き放たれるように。
Xscape is what I need, away from electric eyes
脱け出さなきゃならないんだ、電子の目を遠く離れて。


no matterは「関係ない」「問題ではない」つまりは、どうであっても同じこと、という意味。

human netureで魅力的に僕を見ていたelectric eyeは、個々では監視社会の象徴。

No matter where I am, I see my face around
僕がどこにいようと同じこと、まわりを取り囲む僕の顔。
They then lie on my name, and push from town to town
みんな僕に嘘をつき、街から街へと追い立てる。
Don't have a place to run, but there's no need to hide,
逃げ場はない、けど隠れる必要もない。
I've got to find a place, but I won't hide away
居場所を見つけようとしたけど、隠れたりしないさ。


Xscape, got to get away from a system lose in the world today
脱け出せ、今失われゆく世界のシステムから離れて
Xscape, the pressure that I face from relationships that's gone away
脱け出せ、過去を引きずった圧力
Xscape, the man with the pen that writes the lies that hassle this man
脱け出せ、人を煽るため偽りを書きなぐるペン持つ男
Xscape, I do what I wanna cause I gotta face nobody but me
脱け出せ、僕は自分ののぞむことをする、誰でもなく僕自身と向き合うために


I tried to share my life with someone I could love
愛する人と人生をともに進もうとしたけれど
But games and money is all she ever thought of
彼女の頭の中はすべてがゲームと金
How could that be my fault when she gambled and lost?
ギャンブルにまけたら僕のせい?
I'm tired of silly games, It's time to make a change
ばかげたゲームはもう飽きた、そろそろ変革を起こすとき


Why is it I can't do whatever I want to?
僕ののぞむことはなぜ何もできないんだよ?
Went in my personal life and I don't live by you
僕の人生に入り込んできたけど、君とともに生きるのはまっぴら。
So don't you try to tell me what is right for me
だから僕にとって正しいこと、なんか教えようとするな
You be concerned about you,
君は自分の心配をしてろよ
I can do what I want to
僕は自分がしたいことをするんだ


この箇所 Don't youは勧誘・依頼じゃなくて、強い命令だとおもう。
Don't tryが強められて、Don't YOU try。 
絶対にそんなことしてくれるな!!!!そういう感じ。

今のこの国で、まわり見てみればわかる。すでにこの国は、自分のことは棚にあげ、人にたいして「何が正しいか」を教えたい人で溢れ返っている。単なる価値観の押し付け、それが悪い、を一方的に言い切って責めるなら「断罪」だ。人は人を裁きたくてうずうずしてる。

そういうものに一番苦しめられたのは彼なのだ。

教えてくれ、なんていうわけがない。彼は自分の感情もわかっている、自分のしたいこともわかっている。なのにそとからごちゃごちゃわれて、外からの横槍で、すべては水泡に帰したのだ。

you be conernedも同じ。be concernedが強められて、YOU be concerned。
おまえはお前の心配をしてろよ!!!
だ。

人のことをごちゃごちゃ言う前に、自分の心配をしていてくれ。俺は、俺のやりたいこと、俺の正解は自分できめるんだ!

ここはそういう彼の怒りをこめた宣言。

Xscape, got to get away from a system lose in the world today
Xscape, the pressure that I face from relationships that's gone away

Xscape, the man with the pen that writes the lies that hassle this man
Xscape, I do what I wanna cause I gotta face nobody but me

Xscape, got to get away from a system lose in the world today
Xscape, the pressure that I face from relationships that's gone away
Xscape, the man with the pen that writes the lies that hassle this man
Xscape, I do what I wanna cause I go tta face nobody but me

When I go, this problem world won't bother me no more

Xscape, got to get away from a system lose in the world today
Xscape, the pressure that I face from relationships that's gone away
Xscape, the man with the pen that writes the lies that hassle this man
Xscape, I do what I wanna cause I gotta face nobody but me

Xscape, got to get away from a system lose in the world today
Xscape, the pressure that I face from relationships that's gone away
Xscape, the man with the pen that writes the lies that hassle this man
Xscape, I do what I wanna cause I gotta face nobody but me

Xscape, got to get away
Xscape, the pressure that I face from relationships that's gone away
Xscape, the man with the pen
Xscape, I do what I wanna cause I gotta face nobody but me

Xscape


別におきていることはオカルトでもなんでもない。普通の人間が、普通に関与するから怖いのだ。
追い詰められるのは特定の人間じゃない。誰がターゲットでもおかしくないから怖いのだ。

醒めろ、夢から。醒めろ、幻から。

「先導されやすい、面白いように動く。特に日本人は。」広告会社、マーケティング会社の人から直接聞いた言葉。ステマ、なんて言葉がはやったのはちょっと前。そして今のトレンドはナチュラルアド、だそうだ。すごくざっくりいうと、お金を払って、広告を見せられる、そういうビジネスモデル。巧みに商品の中に溶け込んでしまった広告、商品と不可分になった公告。商品と、広告の境目はどんどん曖昧になっていく。

けど、そんなものなんだろうと思う。

眼にするもの、耳にするもの、それはすべて、誰かの何かの意図の表れ。それは至極当然のこと。その前提で接するのが情報リテラシーなのだ。公平であろうとしているときでさえ、自分のフィルターを通して伝えるものを選択した段階ですでに意図は入り込む。だから、受け取った情報は、事実と価値判断を分割して、自分でくみたてなおして飲み込むことなのだ。

しかし、今蔓延しているのは、そういうものだと受け取れない受け手の無知と、そういうものではない、と言い張る送り手の欺瞞。「報道内容を信じる人70%」というかけ離れた高さが生む「報道自由度世界59位」という先進国としてありえない状況。

世の中の仕組みは仕掛けられている。意図していたり意図していなかったりするけど、すべては誰かの意図が入っている。

そこから、一抜けた、しなくちゃね。彼はそういってる。
よく考えれば、抜けられる。
posted by LightWing at 22:37| Comment(0) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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