2013年12月01日

Superfly Sister:飛んでる女(1996年?)

※タイトル訳はオリジナル
書いてからいろいろ見返して思うところあり、修正。sisterの訳と出だしのフレーズの訳を変更。

superfly は、かっこいい、いかした、という感じの意味。超絶ぶっ飛んでる、そんなニュアンスか。もちろんほんとうにかっこいいと思ってるわけでなく、ぶっ飛びすぎて明後日の方向に行ってしまってることへの、強烈な皮肉である。多分本人は、先端を行っているつもり。けど僕には頭のネジがぶっ飛んでるようにしか見えない。そんな感じ。だからタイトルを訳すとすれば、「飛んでる女」。sisterは、仲間をbrotherと呼ぶのの女性版ととることにした。

アルバム Blood on the dance floor の三曲目。一曲目はタイトル曲 Blood on the dance floor。男と女の愚かな駆け引きがうんだ悲劇でアルバムの幕は開く。7インチもめり込んで男をさしたナイフを手に「当然よ」ってつぶやく狂気のスージーは、この歌にも出てきてる。多分、これは、そんな結末になる前の、愚行中のスージーと男の物語なんだと思う。

実際には姉のラトーヤのことだとも云われてるけど、それはよく分からない。、、、姉に説教しているまじめな弟、そう見えなくも確かにない。前はそんなんじゃなかった、彼女はほんとは聖女なんだ、と思ってるあたりも確かにそれっぽくはあるけど。

単調でメロディーのバリエーションの極端に少ない曲調は、スージーと男の行き詰まり、マンネリをあらわしたものだろう。そこに本当は愛なんて存在していない。恋すら存在しない。Blood on the dance dloor の歌詞の通り、愛でも恋でもないのだ。

けれど。ずるずると体の関係だけを続ける二人。体を繋げる、、愛ってそれだけじゃないだろ?腹立たしい思いで見ている俺の思い。

云ってしまえばこの曲は「ヤルだけが愛じゃないだろ!」、そういう僕のいらだたしさの表現なのだ。

アルバムにこの曲の歌詞カードはない。Blood on the dance floorのアルバム自体、歌詞はタイトル曲のBlood on the dance floorの分しかついていないのだ。だから聞き取るしかない。そして出回っている歌詞は何バージョンかある。内容は文字にするのがちょっとためらわれるほどえげつない。

プラトニックな心の交流に気づいて救われ、満たされる、You are not aloneとは対極の姿がこの曲。

Love ain't what it used to be, That is what they're tellin' me
愛は昔とは違うのだと みんなは俺にそう云うよ
Push it in stick it out, That ain't what it's all about
捻じ込んで引き抜いて 愛ってそれだけじゃないだろう


愛の形は昔と違う、お前は古臭いんだよ、、、、多分そんなことを云われるんだろう。じゃあ、どう変わったのかといえば、御気楽に体を重ねる。そういうことだ。それが、ホントに「愛」なのかよ!

That ain't what it's all about.はそれだけじゃないだろう、って訳すのが原語には近いとおもうのだけれど、ここではもっとはっきりと意図がでるように、itに相当する「愛」という言葉を補っている。
push it in stick it outは、多分かなり露骨な性行為を表す言葉。でもそれは愛じゃない。そんなことしたって満たされない。

汚い表現は、怒りの表れなんだろうと思う。

He wanna do something keen to you
やつは君をなかせるようなことしたくて仕方ないのさ
He wanna wrap his arms all around you girl
やつは君をその腕に抱きたくて仕方ないのさ
He wanna shake it up shake it down, Doing it right
やつは震えながら上へ下へ動きたくて仕方ないのさ、正確に繰り返すんだ
He wanna jump back half flap doing it right
やつは飛びのいてひっくり返したい、正確に繰り返すんだ


この辺はいろんなバージョンがあるところ。泣かせる、は、行為の最中に、というこれも結構露骨な表現だろうと思う。いろんな表現してるけど、要は「やつはやりたいだけなんだよ!」ということだろう。そこに愛なんかないのだ。

He wanna lay you down, Turn it up, shaking it loose,
やつは君を寝かして、ひっくり返して、震えて
He wanna fly high night right, Baby for you
やつは飛びたいのさ、高く、夜に、思うまま、君とね

He wanna motormouth, moving round, giving it back
やつは口を動かしたくて仕方ないのさ、動き回って後ろに回って
He wanna shake it up shake it down, Moving round ha ha
やつは震えながら上へ下へ そんなことしたくて仕方ないのさ
動き回ってね


この辺も云いたいことは同じ。この曲の歌詞には中身がない。この曲自体が空っぽで、極端に内容が薄いのだ。それは、空っぽな二人の描写そのものなんだろう。

Love ain't what it used to be, That is what they're tellin' me
愛は昔とは違うのだと みんなは俺にそう云うよ
Push it in stick it out, That ain't what it's all about
捻じ込んで引き抜いて 愛ってそれだけじゃないだろう


Susie like to agitate, Get the boy and make him wait
スージーは煽るのがすき、男を手にいれ焦らすのさ
Mother's preaching Abraham, Brothers they don't give a damn
ママはアブラハムを説いている、あいつらは気にしちゃいない


Blood on the dance floorでもでてきた、愛でも恋でもない愚かな男女の駆け引き。Blood on the dance floorは男の側からの話だったけど、この曲では女側も同じようにゲームに興じている様子が書かれている。そして、翻弄される女の名前はなんとスージー。スージーは、だまされるだけの女ではなくなっている。相変わらず愚かな女、そして、最後は幸せになれない女ではあるのだろうけれど。

He wanna do something keen to you
やつは君を泣かせるようなことしたくて仕方ないのさ
He wanna wrap his arms all around you girl
やつは君をその腕に抱きたくて仕方ないのさ
He wanna do it up keep it high, Deep in the night
やつは上りつめたくて仕方ないのさ、夜の奥底へ
He wanna eye ball, Get all, Playing it right
彼は見つめたくて、全てほしくて仕方なくて、正確にやってるのさ


He wanna turn the key, work the sheets
彼は鍵を開けたくて仕方ない、シーツの上で
Move to the left, He wanna hot stuff, Hot love, Making it wet
左に動いて、熱いものが欲しくて、熱い愛が欲しくて、濡らしてるのさ

He wanna give hot jump shot, Move to the left
やつは熱い一発を決めたくて仕方ないのさ、
He wanna time bomb, Slam dunk ha ha ha
やつは時限爆弾がほしくて仕方ないのさ 強烈な一発さ


Hoo! Hee! Keep it goin'
続けろよ、
Party now Hee! Hee!
馬鹿騒ぎさ!


Love ain't what it used to be, That is what they're tellin' me
愛は昔とは違うのだと みんなは俺にそう云うよ
Push it in stick it out, That ain't what it's all about
捻じ込んで引き抜いて 愛ってそれだけじゃないだろう


Sister say she love him some (She's doin' it, she's doin' it)
あの娘はいうよ、とにかく彼を愛してるんだって
彼女は続けてる、彼女は続けてる
God is jammin' on the run
神は走り回ってて手一杯
Mother's preaching Abraham, Brothers they don't give a damn
ママはアブラハムを説いている、あいつらは気にしちゃいない


love him someはまあ、わりとあいしてる、見たいな変な表現なのだと思う。すごく愛してるわけじゃないことは本人だって分かってる。とにかく、にはあまりまじめに答えたくない拒絶の感じを込めて訳してみた。いい加減で投げやりな関係。

でも、こんなこと、この二人だけの話じゃない。あっちもこっちも世の中大混乱。
神様はあまりにおかしなことがあちこちで起こっているので大忙し。
この二人だけに構っている暇などありはしない。
ママはアブラハムの話をして説教するけど、そんなの二人には届きはしない。

アブラハムはユダヤ12支族の始祖であり、忠実な神の信者。行いの正しい人、である。そんな話、届くわけがない。

Johnny's begging pretty please (Keep the brother on his knees)
ジョニーはご機嫌な遊びをおねだり(仲間をひざにのせたまま)
Keep the brother on his knees , Susie likes to agitate
仲間をひざにのせたまま、スージーは煽るのが好き
(Keep doin' it keep doin' it), Get the boy and make him wait
続けろよ、続けろよ、男を手に入れ焦らすのさ


この辺もシチュエーションも、結局同じ、むなしい快楽に浸る表現なんだろう。

Sister's married to a hood, Sayin' that she got it good
あの娘はどうしようもないやつと結婚し、よかったなんていってるよ
Holy Mary Mercy me, I can't believe the things I see
聖母マリアよ、私に慈悲を 俺は自分の見たことが信じられないよ


しかもスージーは、そんな二人の結婚をよかった、といっている。その腹立たしさ。悲しさ。

Thinkin' that they got it made, They doin' what they used to hate
あいつらのしたこと考えれば やってるのは昔はあいつらが嫌がってたことさ
Push it in stick it out (Keep doin' it) (Keep doin' it)
捻じ込んで引き抜いて(続けろよ、続けろよ)
That ain't what it's all about, That ain't what it's all about
愛ってそれだけじゃないだろう 愛ってそれだけじゃないだろう


二人も最初からそんな不毛だったわけではない。昔はそんなことを嘆き、憎むべき行為と思っていたのだ。名のに今、彼らがやってることは、彼らが憎んでいた行為そのもの。二人は堕ちたのだ。それが多分、僕には余計悲しいのだろう。

Holy Mary Mercy me (She's holy Mary moly Mary)
聖母マリアよ、私に慈悲を 彼女は聖なるマリア、モーリュのマリア
I can't believe the things I see (Goin' on now)
俺は自分の見たことが信じられないよ 今も続いてる
Mother's preaching Abraham (She's doin' it she's doin' it)
ママはアブラハムを説いている 彼女はしている、彼女はしてる
Brothers they don't give a damn (Hoo Hoo!)(Hoo! Hoo!)(Holy Mary moly Mary)
あいつらは気にしちゃいない 聖なるマリア、モーリュのマリア


モーリュはオデッセイという古代ギリシアの叙事詩に出てくる毒消し・浄化の薬草。本当はスージーはそんな清らかな女性だと、僕は今でも信じている。

Sister say she loves him some (She's goin' down)(Hoo!)
あの娘はいうよ、とにかく彼を愛してるんだって 彼女はやめない
Got is jammin' on the run (Got is jammin')(Hee hee!)
神は走り回ってて手一杯
Holy Mary Mercy me (She's holy Mary moly Mary)
聖母マリアよ、私に慈悲を 彼女は聖なるマリア、モーリュのマリア

I can't believe the things I see (Keep on goin')
俺は自分の見たことが信じられないよ 続けろよ


You're doin' it, You're dirty
君はそんなことしてる、汚れてるよ
Keep doin' it, You're dirty
そんなこと続けてる、汚れてるよ
Keep nasty, You're nasty
汚いまんま、君は汚い
You're doin' it, You're dirty, You're dirty
君はそんなことしてる 汚れてるよ 汚れてるよ
You're doin' it, You're nasty
君はそんなことしてる 汚いよ
You're doin' it
君はそんなことしてる
Keep dirty, Keep dirty
汚いまんま 汚いまんま
You really want it
君はホントに待ってるんだね
Oooh!

Hoo! Hoo!(Go'on now)
Hoo! Hoo!


(Doh) (Close your eyes)
目を閉じて
(I gotta make) (Close the door)
しようとしてる 扉を閉じて
(She's dirty) (She's oh)
彼女は穢れてる 彼女は
(She's) (Hee!)
彼女は
(Keep on goin') (Party down)
続けてる 馬鹿騒ぎを


Holy Mary mercy me, I can't believe the things I see
聖母マリアよ、私に慈悲を、俺は自分の見たことが信じられないよ
Push it in stick it out, That ain't what it's all about
捻じ込んで引き抜いて 愛ってそれだけじゃないだろう


結局どうなったのだろう。曲には結末もなにもない。その救いのなさもこの曲なのだろう。

Blood on the dance floorは半分はHIStoryのリミックス。SCREAM、Money、2BAD、Stranger in moscow、earth song、this time around、HIStoryが再度別バージョンで収録されている。HIStoryのやけどしそうな怒り、熱さにに比べ、どの曲も軽く、一歩ひいて仕上げられている。そしてそこにBlood on the dance floor、Morphine、Superfly sister、Ghost、Is it scaryが加わっている。加わった曲はどれも怒りというよりは、やるせなさ、人の愚かさ、を感じる曲。ジャケットのそれこそ、いかした、というより、イカレタようなマイケル・ジャクソン。一切のプロモーションなしでいきなり販売、とか、とにかく、どうしたの?というような不思議なアルバム。疲れてる彼を感じるのは気のせいだろうか。

posted by LightWing at 11:39| Comment(0) | TrackBack(0) | Blood On The Dance Floor | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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