2013年06月11日

Beat It(1983年)

これも誤解されやすい歌。意味のない喧嘩は止めろ、という、これは非暴力の歌。けれど革ジャン着て威勢良く歌って踊るマイケル・ジャクソンのPVを、言葉の意味をわからず見る日本人には到底その意図は伝わらない。

「今夜はビート・イット」という邦題も誤解を相当に助長しているように思う。解っていて、「今日のところは退散しろ」の意味でつけた、としても通らなくもない。しかし実際のところ、日本人には8ビートのビート、もしくは殴れ、の意味にしかとれないだろう。

Beat It、つまりは、「逃げろ!」というスラング。「ずらかれ!」が近い。相手から言われたときは「失せろ!」。守るべきもののために戦うことは必要だけれど、今君がしようとしている争いは、本当にその価値があるものか、よく考えてほしい。早い話が無駄な争いでし命や人生を粗末にするな。そういうとても真摯な歌。

あちこちでマイケル・ジャクソンを集団で踊るアクションがあるけれど、Beat Itを踊っているグループのメンバーは、この歌詞の本当の意味を、それぞれに考えてその表現として踊ってくれたら、、、と思っている。

written by Michael Jackson

They told him don't you ever come around here
Don't wanna see your face, you better disappear
やつらは彼にこういった
「もう二度とこの辺をうろつくな。顔も見たくないぜ、消えちまえ!」
The fire's in their eyes and their words are really clear
やつらの目に憎悪の炎、言葉の意味は疑いようもない
So beat it, just beat it
だから、逃げろ!とにかく逃げろ!

You better run, you better do what you can
走ったほうがいい、できることをやるんだ
Don't wanna see no blood, don't be a macho man
血なんか見たくないだろ?男らしいとこ見せてやるなんて思うなよ
You wanna be tough, better do what you can
生き延びたいだろ?できることをやるんだ。
So beat it, but you wanna be bad
だから逃げろ!でもいいところ見せたいんだよな。

Just beat it, beat it, beat it, beat it
ただ、逃げろ!逃げろ!逃げろ!逃げろ!
No one wants to be defeated
誰だって叩きのめされたくなんかない
Showin' how funky and strong is your fight
「すごさと強さを見せるのが俺の喧嘩だ」って?
It doesn't matter who's wrong or right
どっちが正しいなんてどうでもいいんだ
Just beat it, beat it (繰返し4回)
とにかく逃げろ!逃げろ!

They're out to get you, better leave while you can
やつら、君を面倒に巻き込もうとしてる
逃げられるうちに逃げたほうが身のためだ
Don't wanna be a boy, you wanna be a man
「坊やでいたくない、男になりたい」って?
You wanna stay alive, better do what you can
生き延びたいだろ?できることをやるんだ。
So beat it, just beat it
だから逃げろ!とにかく逃げろ!


out to get you はわざと人とトラブルを起こそうとする。

You have to show them that you're really not scared
「怖がってないことをわからせなきゃいけないんだ」って?
You're playin' with your life, this ain't no truth or dare
人生をもてあそんでるよ、ゲームじゃないんだぜ
They'll kick you, then they beat you,
やつらに蹴飛ばされて、ぼこぼこにされるぞ
Then they'll tell you it's fair
やつらは「当然だぜ」っていうだろう
So beat it, but you wanna be bad
だから逃げろ!でもいいところ見せたいんだよな。


truth or dare はアメリカのゲームの名前。

Just beat it, beat it, beat it, beat it
とにかく逃げろ!逃げろ!逃げろ!逃げろ!
No one wants to be defeated
誰だって叩きのめされたくなんかない
Showin' how funky and strong is your fight
「すごさと強さを見せるのが俺の喧嘩だ」って?
It doesn't matter who's wrong or right
どっちが正しいなんてどうでもいいんだ


以下は同じような歌詞の繰返しなのでばっさり略。

歌詞は喧嘩にはやる少年を、必死に止めている話。喧嘩しようとしている少年の台詞と、とめている少年の台詞が入り乱れている。

この曲のPVの下敷きはブロードウェーミュージカル、ウェストサイド物語。Beat It!も実はここからとってきた台詞。リーダー同士の争いのシーンは、一度見たことがあればウェストサイド物語を思い出す。

ウェストサイド物語のさらに下敷きはロミオとジュリエット。1950年代のニューヨークを舞台に、対立する二つの不良少年グループ、プエルトリコ系アメリカ人からなる「シャーク」のマリア、イタリア系アメリカ人からなる「ジェット」のトニーの悲恋を描く。抗争の中、二人はトニーの死で引き裂かれる。

シャークとジェットの対立の背景には当時の人種争いがある。シャークは有色人種、ジェットは白人。1898年におきたアメリカ・スペイン戦争で、アメリカはスペインから南米や太平洋、アジアの殖民地を奪った。奪った植民地の一つがプエルトリコで、そこからの移民がニューヨークに溢れ、先にきていたヨーロッパからの移民と対立した。ほんとうはどちらも、虐げられたもの同士。住んでいるのは同じ貧民街。なのに、その中での上下をめぐって対立するのだ。感情には人種差別が絡む。

Beat Itは、本来抗争で死ぬ運命にあった二つのグループの間にマイケル・ジャクソンが割って入って、無駄な争いをするな、今は逃げろ!と説く話なのだ。もし、どちらかが無駄な争いをさけて逃げれば、トニーとマリアは引き裂かれずにすむ。

この歌は無駄な争いで死ぬな!悲しみを増やすな!というマイケル・ジャクソンの願いなのだ。無駄な争いは人種対立だけではないだろう。

参考にさせていただいたページ:
ほぼマイブログ
ニューヨークの公園で"Truth or Dare"(真実か挑戦か)ゲーム開催
「今夜はビート・イット」の本当の意味

posted by LightWing at 23:10| Thriller | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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